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アンストッパブルアンストッパブル
ペンシルバニア州のとある操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、整備士の人為的ミスによって無人のまま走り出してしまった。積荷は大量の化学薬品とディーゼル燃料。操車場長のコニーはとてつもなく深刻な事態が発生したことを認識し、州警察に緊急配備を依頼する。その頃、勤続28年のベテラン機関士バーンズと職務経験4か月の車掌コルソンは、この日初めてコンビを組み、旧式機関車1206号に乗り込み職務に就いていた…DVDを見る

予告編
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解説
2001年にオハイオ州で発生した列車暴走事故を、「サブウェイ123 激突」のトニー・スコットが映画化したアクション巨編。危険物質を積んだまま暴走する貨物列車を止めるために、ベテラン機関士と新米車掌のコンビが奮闘する。出演は「ザ・ウォーカー」のデンゼル・ワシントン、「スター・トレック」のクリス・パイン…続きを読む

ストーリー
ペンシルバニア州の操車場。ベテラン機関士のフランク・バーンズ(デンゼル・ワシントン)と若い車掌のウィル・コルソン(クリス・パイン)が初めて顔を合わせる。しかし、年齢も家庭環境も異なる2人の間には大きな溝があり、ぎこちない雰囲気のまま機関車1206号へと乗り込むことに。やがて、2人の耳に貨物列車777号がトラブルを起こしたという情報が飛び込んでくる。運転士の操作ミスにより、無人のままの777号が暴走を始めたというのだ。しかも、 777号には大量の化学物質が搭載されていることが判明。操作不能に陥った777号は、一つの街を壊滅させるだけの威力を持った巨大ミサイル... ペンシルバニア州の操車場。ベテラン機関士のフランク・バーンズ(デンゼル・ワシントン)と若い車掌のウィル・コルソン(クリス・パイン)が初めて顔を合わせる。しかし、年齢も家庭環境も異なる2人の間には大きな溝があり、ぎこちない雰囲気のまま機関車1206号へと乗り込むことに。やがて、2人の耳に貨物列車777号がトラブルを起こしたという情報が飛び込んでくる。運転士の操作ミスにより、無人のままの777号が暴走を始めたというのだ。しかも、 777号には大量の化学物質が搭載されていることが判明。操作不能に陥った777号は、一つの街を壊滅させるだけの威力を持った巨大ミサイルも同然だった。様々な手段を講じて777号を停止させようとする鉄道会社。だが、そのいずれもがことごとく失敗してしまう。777号と同じ路線を走っていたフランクは、1206号を緊急待避線にすべり込ませて間一髪で衝突を回避すると、すぐさま777号の追跡を開始。777号の最後尾に連結して、1206号のブレーキで停車させる計画だった。フランクと口論を繰り返してきたウィルは、当初その計画に反対するが、彼の機関士としての経験と直感を信じ、命懸けのその計画に同意する。警察と鉄道会社は被害を最小限に食い止めるために、777号の人為的な脱線を計画するが、これも失敗。全米の目は、追跡を続ける1206号の行方に注がれていた。テレビでその様子を見守る人々の中には、父親との関係がギクシャクしているフランクの2人の娘、そしてウィルと別居中の妻の姿もあった。家族との絆を取り戻したいと願う一方で、鉄道マンの使命を果たそうとする2人の男。いつしか、彼らの間にはわだかまりを乗り越えた男同士の絆が芽生えていた。だが、時間は刻々と経過、777号は高架下に多くの燃料タンクが設置される魔の急カーブに近づいて行く。果たして、彼らは未曽有の大惨事を防ぐことができるのか…続きを読む

【公開日】 2011年1月7日
【英題】 UNSTOPPABLE
【製作年】 2010年
【製作国】 アメリカ
【上映時間】 99分
【配給】 20世紀フォックス映画
【監督・製作】 トニー・スコット
【製作】 ジュリー・ヨーン / ミミ・ロジャース / エリック・マクレオド / アレックス・ヤング
【製作総指揮】 クリス・シアッファ / リック・ヨーン / ジェフ・クワティネッツ
【脚本】 マーク・ボンバック
【音楽】 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
【出演】 デンゼル・ワシントン クリス・パイン ロザリオ・ドーソン

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大量の化学薬品が搭載されている

パニックものはあんまり好きじゃないが家内の好みで観た。が、これが大当たり。ビックリした。
 ストーリーは「暴走した列車を勇敢な二人の鉄道員が止めました」というだけのことだから、ないに等しい。しかし、ピアノピアニッシモの序盤から始まってラストのフォルテフォルティッシモまで、いっときも緩めることなく緊張の糸をグイグイと絞り上げていく。最初から最後までドキドキが治まる暇がない。カメラワークも旋回や加速表現を多用して、時速100kmという、ある意味、たいして速くもないスピードの怖さを音響効果とともにいや増していく。この演出の巧みさは他にちょっと記憶がないほど巧みだ。
 いくつかクラッシュはあるがモノが壊れるのが描写のメインではないし、人間ドラマもあるがあくまで作品の肉付けであってメインではない。このシンプルな作品のどこがこんなに筆者を引き付けるのだろう。
 いやはや、2011年が始まってまだ2週間目、5本目の鑑賞にしてベスト5に当たってしまった。今年は本当に楽しみだ。

貨物列車777号

兄のリドリー・スコットが歴史や戦争をテーマに、大規模かつ壮大なシチュエーションでのアクション描写を得意としているのに対し、弟であるトニー・スコットは比較的近い時代を舞台に、限定されたシチュエーションで、サスペンス的な味付けを施したアクション描写に優れている、といった印象があります。
そんなトニー・スコット監督の個性が、見事に明示された作品といっていいと思います。

要は、無人で暴走した列車の脅威と、それを止めるための奮闘ぶりをサスペンスフルに描いているだけなんですが、制止するための工夫はいずれも普通に思いつくものばかりで、決して派手なひねりはありません。
正に、巨大列車が暴走し、それを止めるために二人のヒーローが命がけで大奮闘する。彼らの作戦とは、暴走列車に追いついて連結させ、後ろから引っ張って止める。簡単に言えばそれだけの話。(笑)

登場人物は非常に絞り込まれているが、彼らの人物像も至って定石通り。デンゼル・ワシントン演じるベテラン鉄道員の境遇はほぼ型通りだし、クリス・パイン演じる新人のほうは若干ひねりはあるものの、あくまで応用に過ぎない。また、なぜ事故が起きてしまったかも、結構あっさりで、事故を起した人間への怒りだとか、同情とかを感じる間もなく、流せてしまう。 以上、いろいろ書き連ねると、酷く凡庸な作品のように感じられるかも知れませんね。しかしそうではなく、敢えて物語の骨格や登場人物の背景をシンプルにすることで、観客がそうした雑音に惑わされることなく、暴走する機関車の迫力と恐怖とを体感できるように仕向けている。その、潔さ。

爆走する機関車の描写のスピード感の表現が素晴らしい。もともとこの監督は空撮をふんだんに採り入れ、多くのカットを用いることで作品のスピード感を演出するのが得意なんですが、そのスタイルが本篇の題材と見事に噛み合っている。
刻々と迫り来る危機へのスリルに、98分間という短めの上映時間はあっという間に通り過ぎ、絵に描いたようなハッピーエンドは何の余韻も残さないほど。(笑) 爽やかと言わざるを得ません。

あまりにも無謀な決断

オープニングは笑えます。
だって「トップ・ガン」みたいなんだもん。
如何にも監督のトニー・スコットらしい作品ですね。

実話に基づく列車暴走パニック映画。
と言っても元になったのは2001年にオハイオ州で起きた事故。
無人の貨物列車が66マイル(約105km)「暴走」したというもの。
幸いこの事故ではけが人は出なかったようです。
が、こちらは映画ですからもちろん「華麗に」ショーアップされております(娯楽映画ですからね)。

チャカチャカと動き回るカメラが本来ならウザく感じられそうなもんですが、本作に関してはあまり気になりませんでした。
それは真の主役が「暴走する鋼鉄の巨獣777号」(笑)であり、タイトル通り全編、走りっぱなしだからですね。
もちろん人間側の「主役」はD・ワシントンとC・パインなのですがドラマ部分はまぁ、見事なまでに最小限に抑えられております。
そのアプローチも全く新鮮味がない(初老のベテランと向こうっ気の強い若造と言う昔ながらの組合せです)。
ところがそれでも白けないのは一重にワシントン氏の「存在感」と自らスタントもこなしたC・パインの熱演の賜物。
その結果、約90分のほとんどがノンストップ・サスペンスとなっており、コンパクトで非常に締まった出来になっております。
端的に言えば「無駄」がない。

嬉しくなったのは久々に「パニック映画」の味わいがあったから。
CG映像の導入以来「ディザスター映画」が花盛り。
猫も杓子もやたらと「人類滅亡レベル」のスペクタクルばっかりが目につきます。
でもね、何でもスケールアップすればいいってもんじゃ無いんだよね。
実は本作でもCGは使われております、でも基本は生身の人間が目の前の危機に敢然と立ち向かうというパニック映画の「王道」です。
それが気持ち良いのだ。
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