アウトレイジ
スタッフ
監督: 北野武
キャスト
ビートたけし 三浦友和 椎名桔平 加瀬亮 國村隼 石橋蓮司 小日向文世 杉本哲太 北村総一朗 塚本高史 中野英雄
発売日: 2010-12-03
解説
「座頭市」、「HANA-BI」などで世界に知られる北野武が、権力の最下層に位置する弱小ヤクザを中心に、裏社会の激しい抗争を描いたバイオレンスアクション。出演は「座頭市」のビートたけし、「火天の城」の椎名桔平、「それでもボクはやってない」の加瀬亮。悪人ばかりが繰り広げる激しいセリフとアクションの応酬に注目
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ストーリー
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織、山王会。幹部たちが集まる総会の場で、池元組組長の池元(國村隼)は本家の加藤(三浦友和)から指示を受ける。弱小だが古参のヤクザ村瀬(石橋蓮司)との蜜月を知った本家が、村瀬組を締めるよう求めてきたのだ。だが、村瀬と池元は兄弟の盃を交わした仲。板挟みの池元は、それを傘下の大友組に命じる。いつも池元からやっかい事を押し付けられている組長の大友(ビートたけし)は命令に従い、準備を整える。ある晩、1人の男が村瀬組のぼったくりバーに引っかかる。巨額の請求を受けた男は、支払いをすると告げ、組員の飯塚(塚本高史)をある事務所に案内する。... 関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織、山王会。幹部たちが集まる総会の場で、池元組組長の池元(國村隼)は本家の加藤(三浦友和)から指示を受ける。弱小だが古参のヤクザ村瀬(石橋蓮司)との蜜月を知った本家が、村瀬組を締めるよう求めてきたのだ。だが、村瀬と池元は兄弟の盃を交わした仲。板挟みの池元は、それを傘下の大友組に命じる。いつも池元からやっかい事を押し付けられている組長の大友(ビートたけし)は命令に従い、準備を整える。ある晩、1人の男が村瀬組のぼったくりバーに引っかかる。巨額の請求を受けた男は、支払いをすると告げ、組員の飯塚(塚本高史)をある事務所に案内する。だが、そこに待っていたのは大友組の組員たちだった…。飯塚の小指を詰め、大友組に詫びを入れる村瀬組若頭、木村(中野英雄)だったが、罵倒された上に指を詰められ、顔を切られて逃げ帰る。復讐に燃える木村は、飯塚とともに大友組の組員を拉致。大友の居場所を聞き出そうとするが、口を割らぬまま暴行で死亡してしまう。 “村瀬組に殺された”という事実に山王会会長の関内(北村総一郎)は激怒。大友は一連の事件にカタを付ける必要に迫られる。手始めに飯塚を射殺すると、恐れをなした村瀬は池元に助けを求める。だが、池元は大友に村瀬襲撃を指示。村瀬は重傷を負い、縄張りを大友に譲って引退することで事態収拾を図る。しかし、村瀬からの詫び金は池元に持ち去られ、大友は苛立つ。大友組は、組頭の水野(椎名桔平)と組員の石原(加瀬亮)を中心に、手に入れた縄張りで風俗業、麻薬売買、闇カジノ経営に乗り出す。やがて、村瀬が密かに麻薬売買を続けていたことが発覚。池元から村瀬の始末をそそのかされる。大友はその言葉に乗って村瀬を射殺するが、これを知った関内は、池元を通じて大友の破門を言い渡す。関内の下で調子よく立ち回る池元に堪忍袋の緒が切れる大友。そして、ついにその日がやってくる
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ヤクザ社会での生き残りを賭けた
でも、彼らにとってはとても大切な事なのでしょう。
かっこいい!泣ける!というシーンはなく、ひたすら殺しあいが続くだけの映画。
グロテスクなシーンが多いので、苦手な方や子供にはオススメしません。
シュールなギャグシーンが所々盛り込まれており、グロとギャグのギャップが面白かったです。
白けてしまう人もいると思いますが。
個人的に一番良かったのが音楽です。
ノイズのような、ラジオのダイヤルを回した時の様な音が癖になります。
オープニングの、明るいようで暗い、これから始まる惨劇(喧嘩)を表しているかの様な不気味なBGMが妙に耳に残りました。
とても面白い映画でした。
流行りの泣ける映画ばかりで刺激が足りない方はどうぞ。
壮絶な権力闘争
この日本のわびさびにも通ずる独特の世界観に私たちは魅せられます。
これが最も上手く出ていたのが「その男,凶暴につき」から始まる初期の作品群でした。
ただ,監督としてメジャーになった後に撮った「burother」「座頭市」などの作品は,この動と静のコントラストが薄く,若干物足りないものがありました。
しかし,本作品は,久しぶりに北野監督らしい,ヤクザを次々と消していくスカッとするバイオレンス,その間にある静寂の間がなんとも気持ちよく織りなされています。
俳優陣も三浦友和、椎名桔平、杉本哲太,小日向文世、北村総一朗ら実力派俳優が揃っており,演技もとても楽しめます。
個人的には椎名桔平のにやっとした表情や恫喝している表情がよかったですね。
その他,単調だが耳に残る音楽も激しいバイオレンスと静寂を引き立たせてよくマッチしています。
ストーリー自体としては,ヤクザの抗争や同じ組織内での駆け引き等それほど目新しいものではありませんが,全体としては見応えのある作品だと思います。
何度か見たいと思える作品でお勧めです。
容赦なきバイオレンス
一言で言ってしまうと、ドラマ性が淡白。悪人たちの葛藤するもっと濃厚なドラマを期待していたので。
タイトル通り「極悪非道」、確かに出てくる奴らはワル。殺し方や痛めつけ方はかなりエグイ感じ。
でも、想定の範囲の悪さというか・・・。「悪い奴らだからこれぐらいのことは当たり前にやるわな」
という感じで観ている方も済ませてしまう。例えば、「コイツはきっと親分を裏切るんだろう」と
思って観ていると、実際その通りに裏切る。逆に、「コイツは裏切らない役所なんだろう」と思うと、
やっぱりその通り裏切らない。しかも、ビートたけし扮する大友組・組長と配下の組員たちは、
上の親分たちの思惑に振り回されるだけで、動機において本人たちに「極悪非道」がない。むしろ同情される人たち。
それなら、その部分がドラマチックに描かれているかというと、それほどでもない。
ラストも、今回はどういうふうに持って行くか非常に期待していましたが(というのはこれまでの作品と違う
エンディングを考えるのはなかなか難しいと感じていたので)、「うーん、これか・・・」というのが率直な感想。
俳優陣は、椎名桔平、加瀬亮の評判が特に高かく面白かったですが、個人的には北村総一朗とか石橋蓮司なんて
ベテラン陣がやっぱりしっかりしている印象が強く、とても安心して観ていられました。
私のように期待を膨らましすぎなければ、楽しみどころは結構あると思います。そもそも裏社会モノが好きな方なら
「損した!」はないでしょう。でも北野監督自身も今回の作品は「及第点ギリギリ」と言っていたので、
修正ポイントをしっかり掴んで臨む次回作「アウトレイジ2」は期待大だと思います。