主人公
野田 恵(のだ めぐみ) - [Pf.]
演 - 上野樹里(幼少時代:森迫永依)、声 - 川澄綾子 主人公。通称ならびに自称・のだめ。第1話の時点で桃ヶ丘音楽大学ピアノ科2年生。1981年9月10日生まれ、福岡県大川市出身。乙女座、B型、身長162cm、ブラのサイズはD70。「のだめ」というあだ名は中学時代からのもの。クラスに同名者が複数いたために、区別のため「のだめ(野田恵)」「こがめ(古賀めぐみ)」「つじめ(辻恵)」等と呼ばれていた。 容姿は、峰や黒木が一目見て「可愛い」と思うほど。 幼少時に通っていた有名なピアノ教室でのスパルタ指導を受けていた時の事件によりトラウマになってしまい、ピアノ演奏は楽しくがモットー。 明るく人なつっこい一方、奔放過ぎる性格やだらしなさが目立つ。部屋を片付けられなかったり、風呂にあまり入らなかったり(風呂は2日おき、シャンプーは5日おき)昼食は友人の弁当を盗んだりしている。化粧はほとんどせず、自分の化粧品は知り合いから無断で拝借したものばかりで興味はあまりない様子。「ぎゃぼー」「うっきゅっきゅ」等の奇声を発する変わり者(千秋は変態と呼ぶ)だが、根は心優しく、ナイーブな一面もある。感情的になると大川弁が出ることがある。その際の(千秋に対しての)口癖は「ケツの穴の小さか男たいね!」である。 料理の腕前は最悪でまともに出来るのはおにぎりと鍋料理くらい。自慢のカレーを食べた人間は必ず腹を壊し寝込むほどの出来栄えである。ただし他人が作った美味しい食事を食べることは大好きで執念を燃やす。千秋の作る料理には目が無く、毎晩「突撃!隣の晩御飯」と称し押しかけて食べ捲くっている。(千秋曰く、うっかり餌付けしたのが悪かったらしい) マンガとアニメが好きで、日本の国民的人気アニメ「プリごろ太」(劇中劇)の大ファン。そのすべてのセリフを覚えていてフランス語で吹き替えて放映していたのを利用してフランス語を耳学問で習得してしまうほど。 耳が非常に良く、一度聴いた曲はかなりの難曲であっても楽譜無しで最後まで弾きこなしてしまう。ピアノ演奏は超自己流で即興で作曲してしまうほどだが、音楽家にしてはというレベルの話であるが読譜や初見演奏は不得手。将来は幼稚園か小学校の先生になることが夢だったが、千秋と出会い彼に追いつきたいという思いから次第に上昇志向が芽生えてくる。 だが、そのために出場したマラドーナピアノコンクールの本選で大失敗し、入賞できなかったため、落胆して帰郷してしまった。しかし、審査員だったフランスの高名なピアニスト、オクレールの目に留まり、担任の江藤からも勧められて留学を決意。桃ヶ丘音楽大学を中退して、パリのコンセルヴァトワールの入試に合格してフランスへ留学。 留学当初は全くフランス語を話せなかったが、上述のアニメの吹き替えを利用した耳学問により瞬く間にフランス語の日常会話や授業には困らなくなる(ただし読み書きはなかなかスラスラとまでは到達していない様子)。千秋とともに留学してからはサロンコンサートを行う等、演奏活動も少しずつ始めている。千秋のパリデビュー以後、千秋とは恋人同士。たまに、千秋の事を「真一君」と呼ぶ。(周囲の人間には千秋のことを恋人と呼ばずに「夫」であると紹介する)現在、コンセルヴァトワールピアノ科在学中。
リアルのだめ
「部屋が片付けられない」、「おにぎりが得意料理」、「アニメ好き」等の特徴は、実在する同姓同名の人物が原型になったとされている。彼女は元々作者の二ノ宮のファンであり、ウェブサイトに「のだめ」というハンドルネーム(もともとこれは彼女のあだ名だった)で、自身がゴミ溜めの部屋の中でピアノを弾いている写真を送ったことから、二ノ宮が興味を持ったと言われる。コミックスでは「リアルのだめ」と呼んで紹介されており、コミックスでも巻末の取材協力者の常連となっている。 現在は福岡で、ピアノ教室を開いている。フジファブリックのボーカル、志村正彦の知り合いの知り合いであり、ライブにも行くことがあるらしい。尚、「みそ字」をつくったのも、リアルのだめと言われている。又、ドラマ・アニメオリジナル曲の「おなら体操」の作曲・共同作詞、アニメ版の大川弁監修も担当している。
千秋 真一(ちあき しんいち) - [Cond., Pf., Vn.]
演 - 玉木宏(幼少時代:藤田玲央)、声 - 関智一(幼少時代:沢城みゆき) 主人公。指揮者を目指すエリート音大生。 1981年2月17日生まれ。身長181cm、血液型O型、フランス生まれ(神奈川県育ち)。 世界的に有名なピアニスト・千秋雅之と資産家令嬢・三善征子の一人息子としてフランス・パリに生まれ、幼少期を欧州にて過ごす。帰国子女で金持ち、容姿端麗、頭脳明晰。完璧主義で自分にも他人にも厳しい「オレ様」キャラ。一方、世話好きで面倒見のよい一面もあり、自然と人を惹きつけるカリスマ的存在でもある。 小さい頃に観たヴィエラの指揮に感銘を受け、指揮者を目指して独学で勉強を始める。ネイティブレベルでフランス語、ドイツ語、英語が話せるマルチリンガル。社交ダンスも得意である。家事をそつなくこなし料理もプロ並みに上手いため、パリの友人達からは「一家に一台千秋」「持つべきものは千秋」「厨房のマエストロ」などと称されている。米よりもパンが好みなせいか、作る料理は殆どが手の込んだ洋食であるが、のだめの大好きな納豆は臭いも含めて食べることも嫌いな様子。 幼少時代のトラウマから飛行機恐怖症かつ船舶恐怖症のため、海外留学を夢見るも長らく日本から脱出できずにいたが、のだめ達と出会ってからは、他人との接し方に変化が見えはじめた。長野のニナ・ルッツ音楽祭で知り合った、三木清良と2人でR☆Sオケを立ち上げ、日本で現在の自分に出来ることを見つけていく。 清良とはお互いの実力を認め合い、尊敬し、信頼し合う仲である。また、日本での自分の居場所を作ってくれた事に感謝している。 その後、のだめによってトラウマから解放され、飛行機に搭乗できるようになり晴れて留学。ただし現在でも飛行機に乗ることは大変苦手で搭乗中は震えが止まらず、のだめと一緒に乗った時には彼女に抱きついたまま到着まで離れようとしない。 のだめを罵倒したり暴力を振るったりもするが、彼女のピアノの才能に惚れ込み、進路を本気で心配するなど、普段の言動とは裏腹に周囲公認のパートナーとなっている。 パリデビュー後は、のだめと恋人同士になる。(彼の思考回路では「恋人同士になること」=「変態の森」に、のだめと手を繋いで足を踏み入れてしまったと判断している)それからはのだめの恋人宣言を否定することが少なくなり、逆にのだめの交友関係に嫉妬したりしていることも。 また、面倒な奴と思いつつも何かとつけて彼女には頭が上がらない。 のだめがコンセルヴァトワールの高度な授業に苦しみ自信を喪失する度に励まし、ピアノレッスンに終日付き合って指導している。誰よりも彼女のピアニストとしての能力を認めており、決して見放さない。 現在、パリのルー・マルレ・オーケストラの常任指揮者を務めている。なお指揮棒で指揮するだけでなくピアノとヴァイオリンの演奏も本場のプロ級に匹敵する腕前で、オーケストラの指揮指導で言葉だけの説明では上手く意図が伝わらない時は実際に自分で演奏して指示が出せるほど。(本人曰く、どちらも3 歳から習い始め、特にヴァイオリンは大学入学前までは毎日、血反吐を吐くほど猛練習したので今でもピアノよりヴァイオリンのほうが自信があるとのこと) 愛車はフランスで購入したルノー・メガーヌ・ルノー・スポール。
指揮者とその関係者
フランツ・フォン・シュトレーゼマン(Franz von Stresemann) [Cond.]
演 - 竹中直人、声 - 小川真司 6月3日生まれ、双子座、血液型O型、身長180cm。 世界的に有名なドイツ人指揮者で千秋の師匠。かつてはルー・マルレ・オーケストラの常任指揮者を務めていたこともある。音楽に関しては超一流だが、中身はスケベなジジイで野球拳が大好き。独身。家は裕福で、まじめで優秀なピアニストの兄がいる。 かつてお忍びで来日した際には、「ミルヒ・ホルスタイン (Milch Holstein) 」という偽名を使っていた(Milch = 乳、Holstein = ホルスタイン(乳牛の品種)。直訳して「牛乳」)為、のだめには未だにミルヒーと呼ばれている。隙あらば行きつけのクラブ「ワン・モア・キッス」に姿を消し、日本のみならずパリ支店にものだめを連れ込んだ。クラブではホステス相手にセクハラまがいのいたずらに出ることがある。 桃平美奈子(ミーナ)、カイ・ドゥーンとは音大時代の同級生。学生時代はピアノを学んでいたが、ミーナに「指揮者になった方がいい」とアドバイスされたことにより指揮者に転向する。ミーナは現在千秋とのだめが日本で在席していた音大の理事長をしており、その縁で来日していた。カイ・ドゥーン、セバスチャーノ・ヴィエラとは犬猿の仲。 千秋を、師として厳しくも正しく導き、音楽に対しては一切妥協しない本物の「世界の巨匠」。「昔の自分を思い出させてくれる、困った子」とのだめを評しつつも気遣う優しい面も持ち、幼少時のスパルタ教育がトラウマになっている彼女に真剣さを取り戻させた。教え子たちには暖かく的確に接する、優れた指導者としての一面も持つ。 年のせいで耳が遠くなってきていること、積年のライバルであったリッピが死んだことから音楽家としての終わりが近づいてきていることを薄々悟っている。 健康のために様々な食品を混合したマーメイドジュースを愛飲、風邪薬嫌い、ニンジンとシイタケ嫌い。わがままな性格で、指揮者の友人はジェイムズ・デプリーストしかいないらしい。マネージャーはエリーゼだが、彼女がいない時は実質的に千秋がマネージャーを務める羽目になる。 ミーナの影響か、とてつもない日本通で合コンなどの風習も把握しており、また日本語もかなり堪能で、のだめ達とは日本語で話すが漢字は読めない。 演奏旅行で千秋とプラハを訪れた際「(のだめとの事を)はっきりしろ」と言って、彼の背中を押した。結果、千秋はのだめと恋人同士になっており、間接的にではあるがキューピッド役を果たしている。現在は偶然Ruiと千秋の共演に落ち込んでいたのだめと再会し、彼女に自分と共演することを提案している。 ドラマでは本物の外国人指揮者が演じていたヴィエラに対し、竹中直人が怪演している。
エリーゼ
演 - 吉瀬美智子、声 - 川上とも子、佐久間紅美(巴里編) シュトレーゼマンの敏腕マネージャーであるドイツ人。 頻繁にバカンスを取り、千秋に業務を押し付けている。用心棒のオリバーを従え、シュトレーゼマンを裏で操る。「砂漠のプロメテウス作戦」と称し、千秋を無理やりシュトレーゼマンと同じ事務所に引き込んだ実行犯。ジャンのファンであり、ジャンを一目見た瞬間にファンクラブを結成しようとした。そしてビーフジャーキーが好物。意外とナイスバディ。千秋とはドイツ語で話す。 ドラマ版でエリーゼを演じた吉瀬は、外国人を演じることからカラーコンタクトレンズを入れて演じていた。
オリバー
声 - 安元洋貴 エリーゼの用心棒。サングラスをかけている(初登場時はかけていなかった)。主な仕事はシュトレーゼマン(と千秋)の捕獲。合唱団に所属している。
セバスチャーノ・ヴィエラ (Sebastiano Viella) [Cond.]
演 - ズデネク・マカル、声 - 江原正士 1月23日生まれ、水瓶座、血液型B型、身長187cm。 世界的に有名なイタリア人指揮者。千秋が子どもの頃から師と仰ぐ[1]人物で、おもちゃが好きで少年のような心の持ち主(テレビドラマ版ではたまごっちが縁で千秋と親しくなる)。千秋の父とは友人同士だが、千秋よりはおもちゃのほうが大切らしい。千秋と過ごした期間は短く、指揮の手解きも殆どしていない(モーツァルトの奇癖など妙な事を教えていた)が、今でも「弟子」として気にかけている。千秋の話では、今はオペラ座で指揮をしている様子。シュトレーゼマンのライバルであったイタリア人指揮者サルヴァトーレ・リッピの弟子であり、シュトレーゼマンとは犬猿の仲。不仲の理由は、「店でたった1個だけ残っていたおもちゃをシュトレーゼマンと取り合いをしたこと」と「妻をシュトレーゼマンに口説かれた」から。 ドラマ版でヴィエラを演じたズデネク・マカルはチェコ・フィルの首席指揮者だった本物の指揮者である。
松田 幸久(まつだ ゆきひさ) [Cond.]
演 - 谷原章介、声 - 東地宏樹 千秋留学のため、R☆Sの後任として千秋本人により招聘された指揮者。パリのR管から日本のMフィルを指揮するために帰国していた。性格はシュトレーゼマンに通じる部分が多々あり、本人も密かに尊敬している。周囲から性格は歪んでいるが音楽の腕は確かであると評価されている。一見軽く見えるが、音楽に対しては真摯であり、当時恋人であった大富豪の娘からR☆Sオケを馬鹿にされた際に怒りを表して絶縁した。 『のだめカンタービレ 巴里編 OVA Lesson79 Mフィルいただいちゃいました。』の主役。
ジャン・ドナデュウ(Jean Donnadieu) [Cond.]
演 - ジリ・ヴァンソン、声 - 森川智之 5月14日生まれ、牡牛座、身長182cm。 フランス人の若手指揮者。ヴィエラの弟子[2]。「プラティニ国際指揮者コンクール」で千秋と優勝を争った。華やかで才能があり、ルックスも性格も良い才色兼備の青年。ゆうこという日本人の彼女がおり、よく人目をはばからずにイチャイチャしている。「黒王子」千秋に呼応して「白王子」と称され、そのあだ名が示すように実に華やかで流麗な音楽創りをするが、同時に、どのような曲にもそのような姿勢で臨んでしまうため、演奏に深みが欠けるという大きな欠点も有している。現在デシャン・オーケストラの常任指揮者。気に入った中古車を取られて千秋に「僕はデシャンでマルレをつぶす」と息巻いていた。登場シーンは薔薇に囲まれていることが多い。やや誇大妄想。トランプで千秋に何連敗もしている。単行本の巻末によるとモデルとなったリアルジャンがいる模様。
並木 ゆうこ(なみき - )
演 - 山口紗弥加、声 - 進藤尚美 ジャンの恋人。負けず嫌いで気が強く、ジャンも頭が上がらない様子。某ブランド店で働いていた。コンクールでの曲決めの際、ジャンが得意とするジャンルをくじで引き当てることが多くジャンはゆうこを「幸運の女神」と言っている。度々「千秋・のだめVSジャン・ゆうこ」の形で場外戦を展開している。のだめの言った「千秋の師匠はミルヒー・ホルスタイン」を本当と受け取って馬鹿にしていた。のだめ達と会えば必ず口喧嘩をしているが仲が悪いのではなく本音で言い合える喧嘩友達である。実際、千秋のデビューを知った彼女はのだめに祝福の電話を憎まれ口を叩きながらであるがしている。年齢はのだめより8 歳年上。単行本の巻末によるとモデルとなったリアルゆうこがいる模様。
片平 元(かたひら はじめ)[Cond.]
演 - 石井正則、声 - 鈴木琢磨 「プラティニ国際指揮者コンクール」に出場した日本人指揮者。フランス語が話せず、千秋に通訳してもらっている。年齢制限ぎりぎりの30歳で、このコンクールで初めてファイナリストになり、優勝は逃したもののプロのオーケストラから客演依頼を受けるようになった。滞空時間まで計算されたジャンプとダイナミックな指揮が持ち味。妻と娘が日本におり、愛妻家。コンクール関係者のフランス人たちからは、フランス語では「h」を発音しないため「カタイラ」の愛称で親しまれている。
ジェイムズ・デプリースト(James DePreist) [Cond.]
声 - 石住昭彦 東京都交響楽団常任指揮者を務めていた実在のマエストロ。作者との対談がきっかけで登場するようになる。 千秋のパリデビュー公演を見て気に入り、ルー・マルレ・オーケストラの常任指揮者に指名した。ライブラリアンのテオからは「デプさん」と呼ばれており、千秋には「ジミーでいい」と気さくに応じている。 作中ではルー・マルレ・オケの音楽監督を兼任しており千秋の上司にあたるが、都響の仕事で来日中の為、千秋と直接会っていない。 日本の大相撲が大好きで、貴乃花や魁皇のファンだったとのこと。シュトレーゼマンの唯一の指揮者の友人である。