世界の記憶または世界記録遺産(せかいのきおく、せかいきろくいさん、Memory of the World)とはユネスコが主催する三大遺産事業のひとつ。 危機に瀕した歴史的記録遺産を最新のデジタル技術を駆使して保全し、研究者や一般人に広く公開することを目的とした事業。人類が長い間記憶して後世に伝える価値があるとされる楽譜、書物などの記録物(動産)をユネスコ世界記録遺産国際諮問委員会にて定められ、1997年から2年ごとに登録事業を行っている。三大遺産事業は他に不動産遺産である世界遺産(World Heritage)、無形文化遺産である人類口伝及び無形遺産傑作(Masterpiece of the Oral and Intangible of Humanity)がある。世界の記憶は2006年9月現在、57ヶ国120点が登録されている。 歴史的文書などの記録遺産は人類の文化を受け継ぐ重要な文化遺産であるにもかかわらず、毀損されたり、永遠に消滅する危機に瀕している場合が多い。このため、ユネスコは1995年、記録遺産の保存と利用のために記録遺産のリストを作成して効果的な保存手段を用意するために「世界の記憶(Memory of the World)」事業を開始し、記録遺産保護の音頭を取っている。事業の主要目的は、世界的な重要性を持つ記録遺産の最も適切な保存手段を講じることによって重要な記録遺産の保存を奨励し、デジタル化を通じて全世界の多様な人々の接近を容易にし、平等な利用を奨励して全世界に広く普及することによって世界的観点で重要な記録遺産を持つすべての国家の認識を高めることである
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