時代は1963年。漫画家の栄介は、阿佐ヶ谷に住む歌手の章一、画家の下川、小説家の竜三に協力してもらい、重い病の母親を東京の大病院に運ぼうとしていた。これをきっかけに仲がよくなる4人。それでも目指す道がちがうと、散り散りになっていった。ところがぞれぞれ思うように運ばす、栄介の部屋をたずねてきた。再会を喜ぶ4人は共同生活を開始する。 嵐の5人が出演した昭和を舞台にした青春映画。二宮和也演じる栄介を中心に、3人の青年(相葉雅紀、櫻井翔、大野智)たちの何気ない日常が描かれる。仕事にあくせくするわけでもなく、夢を追いかける日常はノンビリ過ぎてゆく。青年たちのなんとなく気があって、なんとなく一緒にいるという居心地のいい空気が、そのまま“嵐”のイメージにだぶる。ものすごいスピードで過ぎていく21世紀の速度とは、まったくちがったノンビリした昭和の時間。その時代に青春を送った人には懐かしいだろう。犬童一心監督は嵐の個性をうまくいかし、誠実で心地よい作品に仕上げた。ただ松本潤は、米屋で働く勤労少年の役で、共同生活の仲間ではなく、本作では助演。ファンは少々物足りないかも? 共演は香椎由宇、菅井きん、田畑智子ほか。
昭和38年、晩春―。高度経済成長期の真っただ中の東京・阿佐ヶ谷で、4人の芸術家の卵と、ひとりの勤労青年が出会う。漫画家の村岡栄介、歌手の井上章一、画家の下川 圭、小説家の向井竜三、ただひとり健気に働く勝間田祐二。六畳一間の栄介のアパートで共同生活を始めた若き芸術家4人は、酒を呑んでは夢を語り合う毎日を送る。それぞれ淡い恋心も抱いていた。そんな、貧しいながらも笑い声の絶えない彼らの暮らしを、祐二は優しく見守っていた。しかし、やがて彼らの前に、現実の壁が立ちはだかる…。
PR