やまじえびねの同名コミックを原作に、ガールズ・ラブをソフトに描いた青春ラブストーリーの秀作。18歳のいちこ(吉井怜)はエリー(今宿麻美)と恋に落ち、それをパパ(石田衣良)に報告するも、それをすんなり受け入れてもらえる。実はパパはゲイで、亡きママはレズビアンだった。いちこは周囲の偏見にもめげず、好きな相手がたまたま同性であるだけという自然な気持ちに正直に、エリーとの愛をまっとうしていく。その姿をまるでお菓子のようにスイートなタッチで可愛らしく描いているところが本作の妙味で、観る側もその世界観にすんなりと入り込み、素直にいちこを応援することができる。吉井怜の自然な演技がすばらしい。ラブシーンもまったく嫌らしくなく、あくまでも可愛らしく捉えられているので、観ていて気持ちのいいことこの上ない。
「FEEL YOUNG」(祥伝社)掲載時から話題を呼んだ、繊細でピュアな愛の世界をもつ、やまじえびねのガールズラブ、待望の映画化。若者の街・吉祥寺を舞台に広がるみずみずしいガーリーワールド。主人公2 人〈いちことエリー〉には、映画や舞台で活躍し本作で新たな一面を見出した吉井怜と、若い女の子に圧倒的な支持を得るカリスマモデルの今宿麻美。また「池袋ウエストゲートパーク」で若者の心を捉え、常に時代に挑戦し続ける直木賞作家・石田衣良が、ゲイの翻訳家であるいちこのパパ役で映画初出演。さらに高橋一生、池内博之、浅田美代子をはじめ豪華キャストが結集し、魅力溢れる個性的なインパクトを残している。監督は「青い春」「東京タワー」のメイキングを手がけ、本作が劇場用映画デビューとなる新鋭・川野浩司。撮影:福本淳×照明:市川徳充コンビが作り出す光あふれる柔らかな映像と、ガールズテイストにこだわった美術、人気スタイリスト岡本純子による衣裳が見事にマッチ。ロックサウンドなのにどこか切ないnoodles の音楽にのせて、スタイリッシュな青春ガールズムービー、ここに誕生。吉井怜・今宿麻美の初ヌード・衝撃的なベッドシーンも話題に。本編ディスクに加え、映像特典を収録した特典ディスクも付いた豪華2枚組み仕様。
泉谷いちこ18歳。語学学校にCDショップのバイトにと、若者生活謳歌中。ママの亡き後男手一つで育ててくれた翻訳家のパパと、二人暮らしの毎日。そんないちこが恋をした。とてもステキで聡明で、いろんな世界を教えてくれる人。その名は城島エリー。そう、女なのだ。エリーを恋人だと紹介すると、パパは驚きつつも2 人の関係を理解してくれる。さすがパパ!心が広い。前衛文学を訳しているだけのことあるじゃない。その代わり、ある告白がいちこを待っていた。「パパ・・・ゲイなんだ、それにママはレズビアンだった」予想すらしない展開に戸惑ういちこ。愛ってなに?普通ってなに?私ってなに?どんどん湧き上がってくる悩み。けれど誰も答えを教えてはくれない。先行くエリーにもどこか垣間見える必死さ、もろさ、自分自身との葛藤。強くなりたい。自分をさらけだせるくらいに。自分の気持ちに正直に生きていくってこんなに難しいことだっけ。どんなときも、わたしがわたしらしくいるそれができたら、その先に待っているのはいったいどんな世界なんだろう?
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