真木栗ノ穴 2009/06/06 (Sat)

古都・鎌倉。古いアパートで小説を書いている売れない小説家、真木栗勉。その彼に官能小説の依頼が舞い込む。書けずに悩む彼はひょんなことから部屋の壁に小さな“穴”を見つける。そして穴の発見にあわせるように、隣の部屋に白い日傘をさした女が引っ越して来る。彼は取り憑かれたようにその穴からのぞき見たことを小説に書き始め、やがて妖しい世界にのめり込んでいく…。

 

古都・鎌倉、切通し。そこを過ぎたところにある、古いアパートでひとりの男が小説を書いている。名前は真木栗勉。売れない小説家だ。その真木栗に、書けるはずもない官能小説の依頼が舞い込む。書けずに悩む真木栗は、ひょんなことから、部屋の壁に小さな「穴」を見つける。そして穴の発見にあわせるように、隣の部屋に白い日傘をさした女が引っ越して来た。これが夢とも現実ともつかない幻想の始まりとなった。真木栗は、取り憑かれたようにその穴からのぞき見たことを小説に書き始め、知らないうちに女の虜になっていき、妖しい世界にのめり込んでいくのだった・・・。