ブラック・スワン
この作品は
ニューヨーク・シティ・バレエ団の一バレリーナが、「
白鳥の湖」の主演の座を射止め、その難役をやり遂げるために自分自身の限界を超えていく、そのプロセスを描いた映画
ブラック・スワン。この作品が全世界で絶賛され、
映画批評家やバレエファンの範疇だけではなく、バレエに馴染みのない観客をも巻き込んだ社会現象にまでなっているのにはいくつもの理由があり。まずは、主演女優
ナタリー・ポートマンの、その美しさに心を奪われ、心の襞に共感せずにはいられない迫真の演技。それから、一人のダンサーが純粋で可憐な“
白鳥”と、邪悪で誘惑的な“
黒鳥”を踊り分けなければならないという、「
白鳥の湖」というバレエそのものが持っている、尽きせぬ魅力。そこから、この映画
ブラック・スワンのもつ、生と死、舞台の裏と表、聖と俗が表裏一体となった、一瞬たりとも目を離せないスリルが生まれます。
紹介記事:
ブラック・スワン
予告編:
ブラック・スワン
チケットぴあ
ドイツの作家ムゼウスによる童話「奪われたベール」を元に構想が練られ、1875年、
ボリショイ劇場の依頼により作曲され1876年に完成した。バレエが作られたのはロシアだが、物語の舞台はドイツになる。
チャイコフスキーにとって初めてのバレエ音楽であるが、初演当時は踊り手、振付師、指揮者に恵まれず、評価を得られなかった。その後しばらくは再演されていたが、衣装・舞台装置の破損などからいつしかお蔵入りとなり、その後作曲者の書斎に埋もれていた。しかし、
プティパとその弟子
イワノフによって改造がなされ、
チャイコフスキーが亡くなった2年目の1895年に蘇演され好評を博した。
ワーナー・マイカル・シネマズ劇場案内
[ストーリー]
序奏
オデットが花畑で花を摘んでいると悪魔ロッドバルトが現れ
白鳥に変えてしまう。
第1幕(王宮の庭)
今日はジークフリート王子の誕生日。お城の前庭では祝福の踊りが踊られている。そこへ王子の母が現れ、明日の舞踏会で花嫁を選ぶように言われる。まだ結婚したくない王子は物思いにふけり、友人たちとともに白鳥が住む湖へ狩りに出かける。
第2幕(湖畔)
白鳥たちが泳いでいるところに月の光が出、たちまち
白鳥は娘たちの姿にかわる。そのなかでひときわ美しいオデット姫の王子は心奪われる。彼女は夜だけ人間の姿に戻れるのだ。この呪いを解く唯一の方法は、まだ誰も愛したことのない男性に愛を誓ってもらうこと。それを知った王子は明日の舞踏会に来るようにオデットに告げる。
第3幕(王宮の舞踏会)
世界各国の踊りが繰り広げられているところに、悪魔オディール(
黒鳥)が現れる。王子は彼女をオデット(
白鳥)と思い、花嫁としてえらぶが、それは悪魔が魔法を使ってオデットのように似せていた者であり、その様子を見てしまったオデットは、王子の裏切りを
白鳥たちに伝えるために湖へ走る。悪魔に騙されたことに気づいた王子は嘆き、急いでオデットのもとへ向かう。
第4幕(湖畔)
愛の誓いを破られたことを嘆くオデットに王子は許しを乞う。そこへ現れた悪魔に王子は意を決して跳びかかる。激しい戦いの末、王子は悪魔を打ち破るが、
白鳥たちの呪いは解けない。絶望した王子とオデットは湖に身を投げ、来世で結ばれる。
この作品のユニークな点は、ヒロインである可憐な乙女、オデット(
白鳥)と、悪魔の化身であるオディール(
黒鳥)を一人のバレリーナが踊り分けなければならないこと。それが、多くのバレリーナにとって、この役が最高のあこがれであり、かつ非常に難易度が高い理由であろう。
可憐は
白鳥は踊れても、扇情的で魅力的で、王子をとりこにする
ブラック・スワンに多くのバレリーナが苦悩してきた。それが、世界のトップクラスのバレエカンパニーで、かつ長年夢見てきたこの役に一躍抜擢されたとしたら、その喜びと苦悩は計り知れないものになるに違いない。
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