概略
1993年9月にユナイテッド・シネマ・インターナショナル(以下、UCI)が設立した日本法人、ユナイテッド・シネマ・インターナショナル・ジャパン株式会社(以下、UCIジャパン)を起源とする。同社は1996年11月に大津市に1号店を開業し、1998年までに3サイトを展開した。しかし、出店先と資金の確保は万全ではなく、3号店のパラマウント・ユニバーサルシネマ11は藤田商店との共同出資となった。
安定した出店先と資金の確保のため、同社は国内各社との合弁提携を模索した。結果的にはUCI(50%)、住友商事(40%)、角川書店(10%)の3社で1999年10月に日本で新しい合弁会社
ユナイテッド・シネマ株式会社を設立。以降に開業したサイトは同社での経営となった。
2004年にUCIがイギリスの投資会社テラファーマ・キャピタル・パートナーズに買収され、UCIは日本市場から撤退することになった。日本での保有株式を売却し、
ユナイテッド・シネマは住友商事(80%)と角川グループ(20%)の所有となった。このため、これ以降はUCIと資本関係はない。
シネマコンプレックスの競争が激化した近年は経営リスク軽減のため、他社経営の劇場を委託される形での出店もおこなっている。
ユナイテッド・シネマ ウニクス上里、ウニクス南古谷はディベロッパーであるピーアンドディコンサルティングが経営しており、
ユナイテッド・シネマは委託運営者となっている。経営形態はことなるが、サービス面では他劇場と同一のものを展開している。
初期は都市型ショッピングセンター、駅ビル、アウトレットモール、レジャー施設など多様な施設に併設しながらも、画一的なシネマコンプレックスを展開していた。しかし、2004年ごろから大型商業施設への展開を柱とし、ロケーションにあった内装へ転換している。2006年10月に出店した
ユナイテッド・シネマ豊洲以降は「デザイナーズ・シネコン」と銘打ち、2007年には
ユナイテッド・シネマ前橋がシネマコンプレックスとしては初のグッドデザイン賞を受賞。続く2008年には
ユナイテッド・シネマ浦和もグッドデザイン賞を受賞している。既存の劇場についても長崎が2008年9月にリニューアルされるなど、同様の傾向が見られる。
クラブスパイスカードや子供向けのキッズクラブカードなど、会員割引サービスも行っている。